デッサン教室 その三

第三回目


この日は遅刻をしてしまったため、なかなか集中して作業することができなかった。

今回の課題はSchraffur、陰影についてだった。対象には野菜や果物が加わった。普段は家でデッサンをやろうという気持ちにならないが、こういう場に来ると、環境がそうさせるのだろう、ものすごく集中できる。時間があっという間に過ぎていって、つまらないと思うどころか、とても充実している。

そういう意味でも、やはり環境を整えることは、僕にとって非常に大事だ。

もっと時間があれば静物もしっかりと描き込みたいところだったが、まずは影を描くことに注力した。

左の野菜に比べて、右側の水差しでは線の強弱を意識してみた。影を描いている時もそうだが、形を描いて、そこから少しずつ少しずつ陰影をつけていく作業は気持ちがいい。彫刻を本格的にやったことがないので、予想も含めてだが、粗く掘った形を少しずつ磨いていく作業に似ているのだろう。そこには、形を作る際の創造性とは別の、職人的作業がある。


これは恒例になっている、色々試してみようの時間で描いた習作。今回は竹ペンを使ってみた。竹ペンはゴッホがよく使用した画材の一つで、こういう新しい画材に触れることができるのも、環境によるところが大きい。

インクを使う、ということは、描き直しができない。勢いで一筆で形を描いてみる。失敗が許されない時の緊張感。でも竹じゃないにしても、ペンは僕がいつも使う道具なので、自分を出しやすい画材だという感覚を得た。


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