ヴェルニゲローデ その一
こないだの水と木曜日、一人でヴェルニゲローデ Wernigerode という小さな街を小旅行してきた。
本来は友人と二人の予定が、彼が急な発熱によりキャンセル。それ自体はとても残念だったけれど、一人旅はもともと好きだ。気を取り直して、彼の分まで十分に楽しんでこれたと思う。
ヴェルニゲローデはドイツの中央から少し北に位置しており、ベルリンからだとバスで3時間半。ドイツが東西に分裂していた時代は東ドイツ側だった。

Aの場所がヴェルニゲローデ

上の地図と見比べると、ヴェルニゲローデが旧西ドイツの目と鼻の先だったことが分かる。
街の比較
・ヴェルニゲローデ 面積 170.03km2 人口 約33,000人 人口密度 197人/km2
・ベルリン 面積 891.85km2 人口 約330万人 人口密度 3855人/km2
・秋田市 面積 905.67km2 人口 約32万人 人口密度 352人/km2
この比較からも、地方にある小さな都市という印象。
高速バスは非常に快適だった。日本のはどうなっているか分からないが、ドイツの高速バスには無料Wifiがついている。僕はiPod touchだからとても助かるのだが、どこに行ってもネットにつながるというのも考えものだ。僕はあまりにもネット漬けになり過ぎた。今回はパソコンを持ってこなかったが、iPod touchを置いての旅も一度考えた方がいいだろう。
でもこの機械、ネット以外にも音楽はもちろん、カメラやICレコーダー、オフライン用の地図等々、メモもできるし、本当に便利すぎる代物になってしまった。僕らの世代より上はまだポケベル、PHS、ケータイとその変遷を実際に経験しているからその違いが分かるが、初めからスマートフォンが当たり前に存在している世界に育つ世代の感覚とはどんなものだろうか。

ヴェルニゲローデの街並み。ベルリンでは見られない、木組みの建物。ここはハルツ山地の麓ということもあって、木が豊富に採れたのだろう。ドイツの北部など、木材がないところでは赤レンガを使っていたりして、その土地土地の特色が濃く表れるのも見ていて興味深い。

この可愛らしい建物が町庁舎。城と並んで、この街で最も有名な建築物。ドイツ語のウィキを参照すると、この庁舎の歴史は長く、1277年に演劇場と裁判所(Spiel- und Gerichtshaus)として建てられたのが最初のようだ。その後、1521年の火災によって消失。1544年には再建築されて今の形に至る。特徴的な尖塔は1497年に新たに付けられたそうだ。それも一度はなくなったものの、それでもそこから470年経った今でも現役なのだから、建物との付き合い方というのも、日本とでは大きく違うのだろうと思う。室町時代に作られた建物が、単なる観光名所ではなく、町役場として今もなお利用されているという感覚。正直なかなか想像できない。
多分つづく
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